{
2011/10/02(日) }
外部や上部フィルターの物理濾過では、吸い込み口のストレーナーをテトラのP-Ⅰフィルターやエーハイムのプレフィルターに交換して物理濾過を行なうお話をしました。
今日は、物理濾過の補足です。
エーハイムなどの外部式フィルターを購入すると、ろ材がセットされているのもが多くあります。
そのセットには、バクテリアを着生させるろ材や活性炭マット、ウールマットなどが入っています。
説明書を見ると、フィルターに入った飼育水は、まず初めにスポンジを通過するように説明されています。
生物ろ過に適していない、物理濾過用の固形ろ材などと併用することもあります。
説明書通りにセットすると、外部の場合はフィルターケースの下部で物理濾過するようになります。
上部フィルターの場合は、一番上にウールマットを敷くようになっていますね。
これらは物理濾過なので、まんざら間違いではありません。
しかし、ディスカスの場合は、魚体が大きいため、給餌量も多く、排泄物も多くなります。ネオンテトラの何百匹分にもなります。ディスカスハンバーグなど、水を汚しやすい餌も大量に給餌しなければなりません。
水草水槽や小型魚の飼育なら、メーカー推奨の方法でも飼育は可能です。
ディスカスの場合は、ディスカス向きの使い方をしなければ、どんなに高性能なフィルターをセットしても、役立たずのフィルターとなってしまいます。
水槽内で物理濾過を行なうと、どれだけ優れた効果があるのでしょう?
例えば、ディスカスが10匹入っている水槽に冷凍赤虫を10ブロック給餌したとしましょう。
ストレーナーをP-Ⅰやプレフィルターに交換した場合は、赤虫がフィルター内に吸い込まれるのはゼロです。
赤虫は、スポンジの表面で止まりますので、ディスカスが食べることができます。
給餌量、給餌方法を考えて行なえば、水槽内環境に餌が残ることはなくなります。
ノーマルのストレーナーの場合は、赤虫を吸い込んでしまいます。
赤虫10本? 1ブロック? どれだけ吸い込むかは、水流や餌の食べ方、給餌に仕方で変りますが、水流に乗って赤虫が吸い込まれることは間違いありません。
ノーマルのストレーナーでは、いくら餌食いが良くても、餌が吸い込まれてしまい、フィルター内に入ってしまえば、ディスカスは食べることができず、腐敗するのを待つだけになってしまいます。
時には、フィルター内が、水ミミズの養殖場所になってしまうこともあります。
餌が腐敗するということは、バクテリアが発生したということになります。残り餌がなければ、必要のないバクテリアであり、これらのバクテリアが水中を浮遊すると、ディスカスにストレスを与えてしまいます。時には、水中のバクテリアをストレスとして感じ、自ら細菌性の病気を引き起こすこともあります。
水が白く濁る。なんとなく透明感に欠ける。それは、ほとんどが目に見えるバクテリアです。
水槽環境に必要のないバクテリアを減らし、ストレスのない飼育環境を作ることが理想です。
吸い込み口のスポンジの選択も重要です。
下記はエーハイムのスポンジプレフィルターです。
http://www.eheim.jp/pdf/DTSPONGE.pdf
このスポンジを、エーハイムのストレーナーに装着して、ディスカス水槽で試したことがあります。
毎日、スポンジを洗えばよかったと思いますが、手抜き管理で頻繁に洗いませんでした。
数か月経った頃でしょうか、水に濁りが出始めたので、フィルター内の点検をしました。
そして、ビックリ。
フィルター内は、汚泥でいっぱいでした。
理由はスポンジのサイズと装着方法にありました。
ストレーナー部分は、高さ5cm程度です。
ストレーナーに被せたスポンジを通過する水のほとんどは、ストレーナー部分に集中します。
例えば、スポンジが50cmの長さがあったとしても、スポンジを通過するのはストレーナー部分に集中します。
スポンジの表面積を有効に使っていないことになります。
P-Ⅰフィルターなどは、付属のパイプに孔が開いており、スポンジの表面全体から水を吸い込むようになっています。
表面積が広く、全体で吸い込むことにより、スポンジを通過する水の勢いは弱まり、スポンジでゴミは止まりやすくなります。
外部や上部で最強の物理濾過といえば、エーハイムのスポンジブロックでしょう。
表面積が広く、厚みも5cmありますので、濾過するには最高です。
スポンジブロックの場合は、P-Ⅰフィルターやプレフィルターと考え方は異なります。
スポンジブロックは、物理濾過だけではなく、生物分解と沈殿槽も含みます。
浄水場などと同じ原理です。
餌や糞は、スポンジの表面で止まります。
スポンジブロックの場合は、洗わず使い続けるので、表面に付着した糞などを洗い流す必要はありません。
餌が付着すれば、ディスカスが食べ尽くしてくれるでしょう。
細かくなった餌や糞は、スポンジ内部に進入します。
スポンジ内部に入ったゴミは、スポンジ内部で微生物によって、さらに分解されます。
5cmのスポンジを通過する頃には汚泥となり、隣の部屋に沈殿します。
その部屋にはストレーナーがあり、飼育水を吸い込んでいますが、ほとんどの汚泥は水槽の床に沈殿します。ストレーナーから吸い込まれる飼育水は、ゴミを含まない水となっています。
スポンジブロックで仕切られたストレーナー部屋は沈殿槽となり、スポンジブロック内部では微生物分解。
ストレーナーから吸い込まれる飼育水は、メインフィルターで浄化されて、水槽に戻されます。
小さな浄水場のようです。
スポンジブロックは生きた働きをしますが、微生物は自然発生します。汚れた物質=微生物の餌=微生物自然発生となり、このサイクルは永久に繰り返されます。
スポンジブロックの目詰まりはないか? アクアショップesでは、6年くらいですが洗わず使い続けています。スポンジブロックに、いい生態系は出来上がってしまえば、目詰まりも微生物によって、分解されます。
メンテは、沈殿した汚泥を吸い出すくらいです。
難点といえば、10cmくらいのスペースが使われてしまうので、ディスカスの泳ぐスペースが狭くなることです。
今日は、物理濾過の補足です。
エーハイムなどの外部式フィルターを購入すると、ろ材がセットされているのもが多くあります。
そのセットには、バクテリアを着生させるろ材や活性炭マット、ウールマットなどが入っています。
説明書を見ると、フィルターに入った飼育水は、まず初めにスポンジを通過するように説明されています。
生物ろ過に適していない、物理濾過用の固形ろ材などと併用することもあります。
説明書通りにセットすると、外部の場合はフィルターケースの下部で物理濾過するようになります。
上部フィルターの場合は、一番上にウールマットを敷くようになっていますね。
これらは物理濾過なので、まんざら間違いではありません。
しかし、ディスカスの場合は、魚体が大きいため、給餌量も多く、排泄物も多くなります。ネオンテトラの何百匹分にもなります。ディスカスハンバーグなど、水を汚しやすい餌も大量に給餌しなければなりません。
水草水槽や小型魚の飼育なら、メーカー推奨の方法でも飼育は可能です。
ディスカスの場合は、ディスカス向きの使い方をしなければ、どんなに高性能なフィルターをセットしても、役立たずのフィルターとなってしまいます。
水槽内で物理濾過を行なうと、どれだけ優れた効果があるのでしょう?
例えば、ディスカスが10匹入っている水槽に冷凍赤虫を10ブロック給餌したとしましょう。
ストレーナーをP-Ⅰやプレフィルターに交換した場合は、赤虫がフィルター内に吸い込まれるのはゼロです。
赤虫は、スポンジの表面で止まりますので、ディスカスが食べることができます。
給餌量、給餌方法を考えて行なえば、水槽内環境に餌が残ることはなくなります。
ノーマルのストレーナーの場合は、赤虫を吸い込んでしまいます。
赤虫10本? 1ブロック? どれだけ吸い込むかは、水流や餌の食べ方、給餌に仕方で変りますが、水流に乗って赤虫が吸い込まれることは間違いありません。
ノーマルのストレーナーでは、いくら餌食いが良くても、餌が吸い込まれてしまい、フィルター内に入ってしまえば、ディスカスは食べることができず、腐敗するのを待つだけになってしまいます。
時には、フィルター内が、水ミミズの養殖場所になってしまうこともあります。
餌が腐敗するということは、バクテリアが発生したということになります。残り餌がなければ、必要のないバクテリアであり、これらのバクテリアが水中を浮遊すると、ディスカスにストレスを与えてしまいます。時には、水中のバクテリアをストレスとして感じ、自ら細菌性の病気を引き起こすこともあります。
水が白く濁る。なんとなく透明感に欠ける。それは、ほとんどが目に見えるバクテリアです。
水槽環境に必要のないバクテリアを減らし、ストレスのない飼育環境を作ることが理想です。
吸い込み口のスポンジの選択も重要です。
下記はエーハイムのスポンジプレフィルターです。
http://www.eheim.jp/pdf/DTSPONGE.pdf
このスポンジを、エーハイムのストレーナーに装着して、ディスカス水槽で試したことがあります。
毎日、スポンジを洗えばよかったと思いますが、手抜き管理で頻繁に洗いませんでした。
数か月経った頃でしょうか、水に濁りが出始めたので、フィルター内の点検をしました。
そして、ビックリ。
フィルター内は、汚泥でいっぱいでした。
理由はスポンジのサイズと装着方法にありました。
ストレーナー部分は、高さ5cm程度です。
ストレーナーに被せたスポンジを通過する水のほとんどは、ストレーナー部分に集中します。
例えば、スポンジが50cmの長さがあったとしても、スポンジを通過するのはストレーナー部分に集中します。
スポンジの表面積を有効に使っていないことになります。
P-Ⅰフィルターなどは、付属のパイプに孔が開いており、スポンジの表面全体から水を吸い込むようになっています。
表面積が広く、全体で吸い込むことにより、スポンジを通過する水の勢いは弱まり、スポンジでゴミは止まりやすくなります。
外部や上部で最強の物理濾過といえば、エーハイムのスポンジブロックでしょう。
表面積が広く、厚みも5cmありますので、濾過するには最高です。
スポンジブロックの場合は、P-Ⅰフィルターやプレフィルターと考え方は異なります。
スポンジブロックは、物理濾過だけではなく、生物分解と沈殿槽も含みます。
浄水場などと同じ原理です。
餌や糞は、スポンジの表面で止まります。
スポンジブロックの場合は、洗わず使い続けるので、表面に付着した糞などを洗い流す必要はありません。
餌が付着すれば、ディスカスが食べ尽くしてくれるでしょう。
細かくなった餌や糞は、スポンジ内部に進入します。
スポンジ内部に入ったゴミは、スポンジ内部で微生物によって、さらに分解されます。
5cmのスポンジを通過する頃には汚泥となり、隣の部屋に沈殿します。
その部屋にはストレーナーがあり、飼育水を吸い込んでいますが、ほとんどの汚泥は水槽の床に沈殿します。ストレーナーから吸い込まれる飼育水は、ゴミを含まない水となっています。
スポンジブロックで仕切られたストレーナー部屋は沈殿槽となり、スポンジブロック内部では微生物分解。
ストレーナーから吸い込まれる飼育水は、メインフィルターで浄化されて、水槽に戻されます。
小さな浄水場のようです。
スポンジブロックは生きた働きをしますが、微生物は自然発生します。汚れた物質=微生物の餌=微生物自然発生となり、このサイクルは永久に繰り返されます。
スポンジブロックの目詰まりはないか? アクアショップesでは、6年くらいですが洗わず使い続けています。スポンジブロックに、いい生態系は出来上がってしまえば、目詰まりも微生物によって、分解されます。
メンテは、沈殿した汚泥を吸い出すくらいです。
難点といえば、10cmくらいのスペースが使われてしまうので、ディスカスの泳ぐスペースが狭くなることです。
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